鴨川に移住して2 ~お金に換算できない「暮らしやすさ」~

日々の暮らしとは衣食住を確保しながら毎日を生きていくことです。そして世知辛いことに、その暮らしには常にコストがかかっています。しかし、人は物質に囲まれて満たされる生き物ではありませんよね。鴨川へ移住してわかったのは、心の安らぎを育む環境があってこそ、暮らしに身を任せて仕事やプライベートが充実するということ。今回はお金に変えられない「暮らしやすさ」について書いてみました。

健やかな心と体は、健やかな環境に宿る

温暖な気候と清らかな空気が心身を整えてくれる

南房総は東京都心に比べると平均気温が高く温暖なので、寒いのが苦手な人にとっては、願ってもない居住環境ではないでしょうか。また、森林が多くて空気も澄んでいるため、花粉症やPM2.5などのアレルギーが軽くてすむという声もよく聞きます。長い冬を感じさせることなく暖かい春がすぐにやってくるので、明るい気持ちで過ごすことができるのです。仕事や家事などのストレスで多少身をすり減らしたとしても、温かい気候やおいしい空気があれば、心身のバランスを取り戻せますよね。

夜はしっかり睡眠をとって朝型の生活へシフト

都心にいると、便利な24時間営業のお店や娯楽が尽きないせいか、生活が夜型に陥りがちです。すると体内時計が後ろ倒しになり、睡眠にも差し支えて、翌朝から積極的に動けなくなることも。ところが、鴨川に移住してからは毎朝カーテンを開けるのが楽しみになり、体が自然に朝型へと変わっていきました。早起きが苦じゃなくなったのも嬉しい変化のひとつです。キリリとした朝の空気を吸い、太陽の光をしっかり浴びると、夜もぐっすり眠れるようになります。

四季折々の自然に触れながら豊かな感性を養う

青い海や新緑の山々を眺め、鳥のさえずりに耳を澄まし、植物の成長に触れ、野から放たれる花の香りを嗅ぐ。そして海の幸に舌鼓を打つ。こんな風に時を過ごしていると、私たちは自然の中に「いる」のではなく、自然の中に「生かされて」いるのと同時に、自然の一部なのだという感覚が芽生えます。自然は私たちの五感を刺激してくれるもので溢れているのです。こうして五感が養われると感性が磨かれ、日常のあらゆるものに感動できるようになります。何気ない日々の中で、小さな物事にも目を瞠れるような感性「センス・オブ・ワンダー」があれば、人生がより一層豊かになることでしょう。

地域社会と繋がることで生まれる温かい信頼関係

挨拶がコミュニケーションのきっかけになる

ニューノーマルが社会のルールになる以前から、現代日本ではコミュニケーション能力を失いつつありますよね。精神的にも肉体的にも人と心地よい距離感を保つのは難しいことなのかもしれません。しかし、鴨川の町ではご近所を散歩していると、「こんにちは!」と笑顔で挨拶をしてくれる人がたくさんいます。もちろん私も笑顔で挨拶を返します。初めは大きな声が出せませんでしたが、最近は自分から挨拶をすることにもためらわなくなりました。たかが挨拶、されど挨拶。会話のキャッチボールが心をほっこりさせてくれます。

お気に入りのお店を行きつけにして顔を覚えてもらう

行きつけのお店を持つことは私の密かな憧れでもありました。不特定多数の人が行き交う都心だと特別感はさほどなく、むしろ顔を覚えられると行きづらいと感じることも。鴨川ではお店に何度か出入りするようになると「いつもありがとうございます!」と声をかけてくれたり、サービスも惜しみないので、嬉しくてつい通ってしまいたくなります。そのせいか、ファーストフードチェーンに行くことがなくなりました。地元のお店を利用して応援することで地域の活性化にも貢献できれば、ローカルとしての居場所が確立されるような気がしますよね。

地域の行事には積極的に参加して溶け込む

鴨川はもちろん、南房総全域では、もともとの出身者や移住をした人たちが地元を盛り上げようと様々なイベントを企画しています。昔からある伝統行事はしかり、新たな魅力を体験できるプログラムも多くあって、ワクワクを共有することで生まれる爽やかな結束力が安心感を与えてくれます。暮らしに安心を求めるのは生物としての本能。人と繋がることでより強化されます。夏の盆踊り大会やお正月の餅つき大会など、地域の人たちとともに童心にかえって遊び尽くしてみましょう。

ちょうどいい街の規模感で「暮らしやすさ」を実感する

「こじんまり」していても必要なものは揃う町

町の規模が大きければ、それに比例して人口やお店も多くなるものです。田舎暮らしが流行りだしているのは、人やお店がひしめき合う雑多な街に息苦しさを感じている人が多いからではないでしょうか。逆に町が小さすぎると利便性に欠けて、生活しにくくなってしまうでしょう。理想的なのは、心を豊かにしてくれる自然が身近にありながらも、生活の必要物資もきちんと手に入ること。そして人との距離が近すぎず遠すぎないことです。町の規模感は暮らしやすさの重要な目安であり、今の自分にとってちょうどいいサイズであることがポイントになります。

混雑や渋滞がなければ週末も快適に過ごせる

週末になると人でごった返す都心と比べて、南房総は観光客はいても、長蛇の列に出くわすこともなければ、渋滞の列に巻き込まれることもありません。人を避けなければならない移動は意外にストレスになるものです。それに、せっかくの余暇を無駄に費やしたくはないですよね。このご時世を逆手にとって、人が集中する場所に出かけるのではなく、家族との穏やかな時間、また自分自身の時間を静かに楽しむことができる環境を作ることができれば、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上につながります。

おわりに

緊急事態宣言の延長が決まりましたね。今年のGWも自粛しながら何となくやり過ごした方が多いのではないでしょうか。私はというと、車で南下したり北上したりして、海を見ながら美味しいイタリアンを食べて、タピオカミルクティーを飲んで、意外にいつもと変わらぬ週末のように楽しく過ごしました(笑)たとえ連休でも混雑にならない南房総。海と空と太陽と美味しいものがあれば、飽きることはありません(今のところ?笑)

 

投稿者プロフィール

三浦 榎里子
三浦 榎里子
2020年に東京から千葉・鴨川市へ移住。念願だったオーシャンフロントの家に住む。自然美容、フラ、海、植物、居心地のいいカフェ、小鳥をこよなく愛するアラフォー。
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